決済サービスと決済代行会社の違いは、単語だけを見る限り、あまりよく違いが分かりません。
しかし、これらは決して同じものではなく、スケールも異なってきます。
今回は、混同しやすい両者の違いについて、具体的な仕組みの説明と併せてご紹介していきます。
決済サービスとは、個人間で安全に決済が行えるシステムのことを指す
決済サービスとは、個人情報が公表されていないような個人間で、安全に決済が行えるよう構築されたシステムのことを指します。
以下に、その仕組みについてご紹介していきます。
決済サービスに個人情報を登録すれば、利用者同士の個人情報のやり取りは不要
決済サービスを使用する際、最初におこなうのは、決済サービスへの個人情報の登録です。
氏名とメールアドレスに加え、自分だけのパスワードを設定したら、クレジットカード情報を入力します。
登録内容としてはこれだけであり、今後はこれらの情報を決済サービスが管理することになります。
個人間で簡単に金銭のやり取りができ、決済手数料も安く無料で始められる
決済サービスへの登録が完了すると、同じサービスを利用している者同士で、電子マネーのやり取りができるようになります。
モノ・サービスの購入から物品・サービスの提供が完了するまでは、登録料・月会費などのお金がかからないサービスがほとんどのため、個人単位でのECサイトなどでも気軽に導入できます。
このとき、電子マネーのやり取りをしてくれているのが、決済サービスになります。
個人取引の場合、仲介する立場の存在がいなければ、どちらかというと売り手が有利になります。
代金支払いを確認した後、質の悪い業者であればそのまま姿を消す可能性もあり、買い手としてもシビアになりがちです。
しかし、第三者である決済サービスが間に立ってくれることから、取引が完了するまでのやり取りが安心して行えます。
中立性が高い反面、事業者側には不利な一面も
このように、個人間の取引を守ってくれる決済サービスですが、その中立性がビジネスにとっては仇となる可能性があります。
事業者側としては、できる限り自社の商品を継続して購入して欲しいと思っているはずです。
しかし、商品を定期的に購入する約束を購入者側と交わしていたとしても、その約束を決済サービスがマネジメントしてくれるわけではありません。
毎月購入するという約束のもとで商品を配送しても、購入者側が何の連絡もせず、いきなり解約できてしまうのです。
よって、一度きりのやり取りであれば問題ありませんが、固定収益を見込むという点から考えると、使い勝手が悪い点が見つかってきます。
決済代行会社とは、幅広い決済サービスを提供してくれる会社である
決済代行会社を簡単に説明すると、幅広い方法での決済サービスを提供してくれる会社と言えます。
インターネットビジネスを本格的に行うのであれば、やはり決済代行会社と契約を結んだ方が、色々とメリットがあります。
クレジットカード以外にも、幅広い決済方法がある
決済代行会社では、クレジットカードを使った決済の他にも、様々な決済方法を提供してくれます。
代金引換・コンビニ支払・銀行振込などの一般に広く周知されているものから、インターネット上での取引を円滑にする複数の決済サービスまで、多数の取り扱いがあります。
事業者側の目線に立って、決済サービスを運営してくれる
決済代行会社は、多くの場合独自のシステムを用意しています。
事業者側のニーズに合わせて、どのような決済サービスを利用すれば良いのかを教えてくれます。
もちろん、ユーザー側がどのような取引を行いたいのか、ビジネスモデルを確立しておくことは必要ですが、希望を聞いたうえで適切なプランを立ててくれます。
手間が省ける反面、手数料などは高めになる
個人が本格的にECサイト運営を行う際には、いくつか越えなければならないハードルがあります。
クレジットカードブランドへの申請をあげたり、自社サイトに決済の仕組みを導入したりと、思いのほか手間と時間がかかります。
決済代行会社にあるシステムを使わせてもらえば、そのような手間をかける必要がなくなりますから、すぐに自分のビジネスを始めることができます。
しかし、外部のシステムを使うことになりますから、手数料等はその分決済サービスよりも高くなります。
実際のところ、どっちを使うのがトクなの?
決済サービスと決済代行会社ですが、果たしてどちらを使うのがおトクになるのでしょうか。
企業規模などにもよりますから一概には言えませんが、少なくとも以下の点については確実に言えそうです。
単なる決済手段として考えるなら、決済サービスだけでもよい
もし、自分のビジネスがフロービジネスであり、基本的には不特定多数との取引を繰り返すことで利益をあげるのであれば、決済サービスだけでも十分機能する場合があります。
最低限VISA・MasterCard・JCBといったブランドのユーザーだけでも取り込めれば、早い段階で、インターネット上で商品の売買ができるようになります。
継続的にオンラインビジネスを行うなら、決済代行会社との契約が必要
もし、コンサルサービスを長期的に提供するなど、継続的にオンラインビジネスを行うことを想定している場合は、決済代行会社との契約が必要になるでしょう。
決済サービスは、月単位などで継続的にユーザーから課金する仕組みを備えていないため、自前でシステムを持っていない場合は使い勝手が非常に悪くなります。
決済代行会社であれば、事業形態別に適したプランを用意しているところもありますから、相談することで自分のビジネスにあった仕組みを取り入れることができます。
決済代行会社で手が届かないところはtaketinへどうぞ
実は、決済代行会社でも、手が届かないところがあります。
それは、継続課金における細やかなサービスが利かないという点です。
代金回収の方法は数多く用意できても、顧客管理の面では機能に乏しいシステムしか設けていない決済代行会社も少なくありません。
taketinであれば、法人が継続課金ビジネスを行ううえで必要な機能のほぼ全てを揃えています。
もし、決済代行会社の多くに魅力を感じなかった場合は、一度ご相談ください。
おわりに
決済サービスはあくまでも決済方法の一種に過ぎませんが、決済代行会社は決済サービスも含めて複合的なサービスを提供しています。
小売店で例えると、決済サービスが個人商店であれば、決済代行会社はデパートと考えると分かりやすいかもしれません。
品揃えが多い方が、当然選択肢も広がりますが、ビジネスモデルによっては、必ずしもデパートは必要ないと考える方もいるかもしれません。
自分のニーズを踏まえたうえで、賢い選択をしてくださいね。