初月無料の定期課金サービスをお薦めしない理由

はくにゃん
初月無料って響きは魅力的だよにゃー
たけちん
けど、気をつけるべき点もあるよ

弊社はクレジット決済系の統合管理システムを提供してるので、その周辺業務のノウハウや要望などが日々集まってきます。

問合せの中で圧倒的に多いのが「初回0円で次月から会費が発生するサービスの販売はできますか?」といった要望です。

あまりにも要望が多いため、ついに対応できるようになったのですが、これまでこの重い腰を上げなかったのには理由がありました。

本日は、その理由について知っていただきたいと思います。

そして、その注意点を踏まえた上で収益最大化のために、どういった販売方法を選択するかの判断材料としていただきたいと思います。

初月0円の定期課金サービスをお薦めしない理由

おすすめしない理由としては、2つの側面から言うことができます。

1つはマーケティング的な観点から。もう1つは、テクニカル(技術的)な観点からです。

具体的には、

  1. 薄い見込み顧客が集まる(解約率が挙がる)
  2. 継続課金率が落ちてしまう

この2点です。

マーケティング的に初回0円は良くない?

「初回0円で、次回から課金が開始される」という販売方法を取りたい理由は、単純に最初のハードルを下げたいという思惑があるときです。

最初のハードルを下げておけば、購入者からすれば、「その会員サービスを見極めて気に入らなければやめれば良い」という心理になり、成約率は挙がることになります。

ただ、こういった心理がある以上、タダ乗り(入会したものの解約する人)は一定数でてくるのも容易に想像つくと思います。
中には初めからタダ乗りすることを前提に入ってくる人もいます。そういった方は何の心構えもなく入会してくるわけです。

結果、継続率というものは、入会時に代金を支払う必要がある場合に比べ、圧倒的に高くなります。

よって、この方法で成功させるためには、

  • 圧倒的な会員メリットが必要
    • 無料期間中に、「継続しないと損する」とまで思わせることができるかどうか?
  • 圧倒的な成約数が必要
    • 結構な数の解約を見込んだ上で、最初の契約をたくさんとることができるかどうか?

この2つをクリアしないと上手く行かないはずです。

テクニカル的な観点からお薦めしない理由

マーケティング的に、この初回0円の方法が会社の利益を押し上げることができるかどうか。
当然これは商材ありきの問題なので、正直なところ私では判断することができません。

ただ技術的な観点からも、難点があるのがこの手法です。

0円でカード決済させることは現実的に不可能

あまり詳しく書くことができない情報なので、ざっくりです。

初回0円で引落しカードを入力させても、カード明細に0円で記載されることはありませんよね?

つまりこれは申込時に実際に決済を行っているわけではないということを意味します。
また、昨今の事情から決済システムが顧客のカード情報を保持することは、ありえないので入力されたカード番号を控えておき、次回の決済に使うこともできません。

よって、やっていることはそのカードの有効性や存在のチェックのみにとどまります。

これがどういう事を意味するかというと「次回の課金に失敗する確率が、実際に初回決済を行った場合にくらべあがる」ということです。
とりわけ、データコンテンツ販売の場合、海外ラインと言われる決済方式になっている場合が多く、この場合、有効性チェックは結構いい加減で、次回失敗する率もあがってきます。

課金に失敗すると困ること

課金成功率とでもいいますか、解約する意思がない人の課金も失敗することがあるため、それにかかる事務対応も必要になってきます。

また、既に熱が冷めてしまっている顧客の場合、再度カード決済させるというと、解約につながるケースも出てきます。

本来であれば解約するほどではなかったとしても、手続きが煩わしいばかりに解約につながるので、本来得られていた収益の事を考えると非常に残念なことです。

こういった手間を考えると、結構なコストが発生することに気づきます。

結論、この方法が最良かと

この初回0円という方法の意図としては、最初のハードルを低くして販売したいということですから、事務手数料といった名目で少ない金額を初回に設定することで、同様の効果を得ることが出来ます。

具体的には、初回「540円」の事務手数料を支払ってもらうという方法です。

こうすることで、引落し可能なカードと言う情報が確認できますし、お客様としての初回負担は少ないので、初回無料と同じような効果が得られます。
また、はなから料金を支払うつもりのない、タダ乗り要員も排除できます。

初回無料(但し、登録手数料として540円が必要)

といった説明が、お客様としても違和感を感じないので、この方法をおすすめしている次第です。

はくにゃん
これが鉄板!

参考にしてください。
それでは

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