決済代行会社を選ぶ場合、自社の業種がどのようなものかを理解したうえで、決済代行会社を選ぶ必要があります。
この記事では、決済代行会社を利用する必要がある業種別に、選ぶ際にどのような点に気を付けたらよいか、その選び方について取り上げていきます。
決済代行会社を使う業種
Table of Contents
言うまでもなく、決済代行会社を使用する業種にはある程度共通点があります。
以下に、主だった事業別にご紹介していきます。
物販事業
「モノ」を継続的に販売する事業になります。
長期にわたり商品を販売するという性質上、日常生活をサポートする食品や消耗品を取り扱うケースがほとんどです。
具体的には、健康食品や医薬品などの販売が主だったものとして挙げられます。
普段の食事に使う食材や日用品は、折々で相場・値段が変わるリスクがあるため、固定額で買い放題などというわけには、なかなかいかないのが現状です。
しかし、全く手が無いというわけではありません。
一部大手スーパーでは長期の買い物客を見込み、年会費を支払っているユーザーのみ買い物ができるようにして、成功を収めたケースもあります。
カタログを定期的に配送するタイプの物販でも、高級食材であればユーザーが食いつく場合があります。
役務提供事業
語学教室や家庭教師・学習塾といったような、一定期間を超えて5万円を超える対価を受け取って提供するサービスのことを「特定継続的役務」と言います。
基本的にはユーザー側に何らかの目標があり、その達成まではサービスを利用することが想定されるため、毎月の月謝といった形式での継続課金が必要になります。
この場合も、決済代行会社を通すことで、手続きや顧客管理をスムーズに行える利点が期待できます。
特にオンラインでサービスを提供する場合、全国各地のユーザーと毎月現金でのやり取りを行うのは、非効率的です。
その他の事業
意外なところでは、宗教団体などでも決済代行会社を用いている場合があります。
宗教用具を販売するなど、何らかの製品を信者他に購入してもらうことを想定しているようです。
確かに、仏壇一つとっても金額は高価になりますから、長期にわたり支払うケースもあるでしょう。
代表者の公演内容を、テープやデータにして会員外に限定販売するといった方法も考えられますから、宗教団体の規模によってニーズの有無が分かれるところでもあります。
決済代行会社を選ぶ際に気を付けること
実際に決済代行会社を選ぶ際には、どのようなことに気を付けるべきなのでしょうか。
以下に詳細をご紹介していきます。
自社の商材は何か
まず考えたいのは「自社の商材が何なのか」という点です。
当たり前過ぎて考えないことも多いのですが、この点をしっかりと認識しておかないと、審査に問題が発生する場合があります。
当然ながら、決済代行会社はクレジットカード決済を導入する会社のため、クレジットカード会社からの審査が通らなければ、決済サービスの導入は難しくなります。
いくら実績があり、ファンの多い商材として自分達が認識していても、客観的にそのような評価が得られるかどうかは、考えておかなければなりません。
自社の商材は、審査に通りやすい商材なのか
上記を踏まえたうえで、主な審査に通りにくい商材を挙げてみました。
・アダルトコンテンツ全般
ブランドイメージを損なうおそれがあるため、どのクレジットカード会社もアダルトコンテンツには厳しい眼を向けています。
・情報商材
ギャンブル・ビジネスのノウハウや、恋愛・結婚生活に関するアドバイスを挙げたものがあります。
効果が100%保証できないことや、効果を体感する点での個人差が著しいことから、中には詐欺に近いコンテンツも存在しているのが大きな理由の一つです。
・宗教団体
純粋な宗教団体であり、用具を取り扱わない場合は、審査が厳しくなる傾向があります。
・「特定継続的役務提供」に該当する業種のうち、1か月以上の役務提供期間を設定している業種
ちょっと分かりにくいですが、具体的にはエステを考えると分かりやすいかもしれません。
もともと、1ヶ月以上使用できる回数券のようなものをすでに販売している場合、条件を満たさない場合があるためです。
これらの他にも、ペットや骨とう品などの商品も、決済代行会社によっては取り扱いNGとなっている場合があります。
もし通りにくい商材なら、どうすればよいのか
それでは、自社で取り扱っている商材が審査に通りにくい場合は、あきらめるしかないのでしょうか。
結論から言うと、そんなことはありません。
決済代行会社によっては、審査に通りやすいことを売りにしているところもありますから、気になる会社があれば、まずは相談してみましょう。
中には審査が即日で済むプランもありますから、試してみる価値はあります。
他にも気を付けることがある
決済代行会社との契約には、他にも契約時に気を付けた方が良い点があります。
以下に詳細をご紹介していきます。
入金サイクルはいつが良いのか
商材の入金サイクルを考える場合は、自社の資金繰りを考えたうえで、入金日を考える必要があります。
買掛金等の支払いサイクルに合わせた入金日を、こちらで選べるかどうかが大切です。
複数の事業ごとに決済方法を変えるのか
もし商材や事業が複数ある場合、それらが継続課金に馴染むのかそうでないのかにより、決済方法が変わってきます。
その場合、決済代行会社が用意する決済方法の中から、もっともその商材にあった方法を選ぶ必要があります。
利用料金は身の丈に合っているか
いくら高性能な機能を誇るシステムを導入しても、そのほとんどを使用しないのであれば、宝の持ち腐れになってしまいます。
自分に必要な機能だけを厳選し、ランニングコストが身の丈に合っているかどうかを確認しましょう。
おわりに
決済代行会社を選ぶ際には、自社の商材と決済代行会社のシステムができることを、しっかりと比較することが大切です。
投資をする場合は、効率や費用対効果・商材の属性をしっかりと自覚したうえで、決済代行会社の提案を確認して決めましょう。