決済代行会社と契約するには、所定の審査に合格する必要があります。
しかし、具体的にどのような審査をしているのかについては、知らない方も多いと思います。
この記事では、決済代行会社を利用する際の審査基準について、実例を挙げながらご紹介していきます。
決済代行会社を利用するには、審査を受ける必要がある
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決済代行会社は、すべての個人・法人が利用できるわけではなく、所定の審査に通った人だけが利用できます。
以下に、一般的な決済代行会社の審査概要についてご紹介します。
審査を行うのはクレジットカードブランド
決済代行会社を利用するのに必要な審査と聞くと、決済代行会社が各社独自の審査を行うと考えがちですが、ここで必要になる審査は「クレジットカードブランド」が行います。
決済代行会社のシステム・サービスを利用するためには、最低限クレジットカードブランドの審査が通らなければ使用できません。
よって、商品の内容によっては、クレジットカードブランドの基準を満たせず、審査に通らない可能性が出てくるのです。
審査が比較的通りやすい商品とは
クレジットカードブランドの審査が、比較的通りやすい商品には、どのようなものがあるのでしょうか。
傾向としては、より公共性の強いサービスや商品が、審査に通りやすいと考えると分かりやすいでしょう。
具体的には、病院や薬局の会計などは、利用者も多く公共性の高いサービスになることから、手数料も低く審査のハードルも低めです。
逆に、審査に通りにくい商品とは
それでは、審査に通りにくい商品には、どのような傾向があるのでしょうか。
傾向としては、カードのブランドイメージにマイナスを与えるおそれのあるものは、NGを受けやすいと考えて差し支えありません。
代表的なものがアダルトコンテンツです。
世界各国で規制の対象となっており、審査のハードルはもっとも高い部類の一つです。
情報商材のように、結果が必ずしも保証されないにもかかわらず、実物が無い高額な商品を販売するケースも該当する場合があります。
審査条件は、どのような決済方法を使うのかによっても変わってくる
決済代行会社の審査条件は、利用する決済方法によっても違いがあります。
自社サイトの内容によっては、必ずしもクレジットカード決済だけでは十分でなく、その他の決済方法を用いた方が都合が良い場合もあります。
以下に、詳細をご紹介していきます。
自社サイトの内容
審査基準の基本となる自社サイトですが、当然審査を受ける段階では、自社サイトがきちんと作られているかどうかも審査対象となります。(商品パンフレットや会社概要リーフレットなどで済ませるケースもあります)
実店舗がある場合、経営歴についても確認されますから、無料のブログなどを使うのではなく、自社のwebサイトを用意しておく必要があります。
特定商取引に関する法律に基づく表記の有無や、取引商品の出品数など商品の内容が確認できることは、必須条件の一つとなっています。
クレジットカード決済における審査内容
クレジットカード決済を取り入れる際の審査基準としては、決済相手が誰であるかが重要になってきます。
BtoBのやり取りなどは、クレジットカード決済を取り入れる状況が制限される場合がありますから、注意が必要です。
また、決済にかかる手数料は、購入者に負担させることができない取り決めとなっているため、それに了承した方のみサービスを利用できる仕組みとなっています。
コンビニ決済における審査内容
コンビニ決済の場合、クレジットカード決済よりも審査内容が多くなります。
化粧品や健康食品のように、効能において何らかの重要な成分がある場合、成分や製造元の記載があるものかどうかチェックされます。
また、オンラインでの決済以外で使用しないかどうかも、確認事項の一つとなります。
その他、メーカー・産地直送品や、海外発送・配送が必要な商品についても、コンビニ決済の対象外となります。
取扱不可商品についても知っておこう
決済代行会社を利用するにあたり、会社によっては取扱不可となっている商品も少なからず存在しています。
以下に、詳細をご紹介していきます。
商品券やプリペイドカードなどの無記名有価証券
各社で発行する商品券やプリペイドカードは、無記名有価証券と呼ばれます。
決済代行会社を経由して契約する場合、主にオンラインでの取引で完結することを想定している場合は、amazonのように商品券をネット上で利用するということができません。
実店舗でも、クレジットカードは使えても、クレジットギフトカードは使えないというケースがありますが、契約体系によって取り扱いできる商品が異なるのです。
ペットなどの生き物
ペットの購入がオンラインでの取引にそぐわないのは、多くの方が納得できると思います。
オンライン上でペットの写真・動画をチェックするだけでは、なかなか購入を決断するのは難しいでしょう。
やはり、実際に間近でペットを見て購入する形になるだろうと思われます。
そのようなニーズもあってか、ペットなどの生き物が商品となる場合は、会社によってはNGを出される場合があります。
個人輸入代行なども引っかかる場合がある
個人輸入代行という言葉をご存知でしょうか。
これは、海外の商品を購入する際に、自分で現地法人のサイトなどから商品を購入したり、海外に足を運べない方向けに、特定の商品を輸入することを代行してくれる業者(もしくは個人)のことを指します。
個人輸入代行を使って購入するものの一例として、日本では取り扱われていない薬などがありますが、個人輸入代行業者はそのような薬を本人に代わって輸入し、輸入時に必要な手続きを代行してくれます。
こちらもやはり、どのような輸入商品でも良いかというとそうではなく、取扱商品によっては、NGとなる場合があります。
おわりに
決済代行会社を利用する際には、審査を受けることはどうしても避けられないハードルになります。
しかし、基準は各社によってまちまちであり、きちんと商品やサイトについて説明すれば、審査が通る可能性は十分にあります。
一概に情報商材・アダルトコンテンツがダメということではなく、コンプライアンスをしっかりしているかどうかや、積み上げた実績が、審査に通る確率に影響してきます。
商材だけでなく、自社のスペックをしっかりと決済代行会社にアピールすることで、思いのほかスムーズに審査が通るかもしれませんよ。