ランディングページの作り方：コンバージョン率を上げるデザイン

1. はじめに：なぜLPは“デザイン”がカギなのか？

ランディングページ（LP）は、広告やSNSなどからユーザーが最初にたどり着く“入口”です。たった1ページで「この商品やサービスは自分に合っているのか？」「信頼できそうか？」という判断をしてもらう必要があります。

その判断は、実はたったの3〜5秒でなされることがほとんど。つまり、ページを開いた瞬間の“見た目”や“伝え方”が、そのまま成果（＝コンバージョン率）に直結してくるのです。

ここでいうデザインとは、単にオシャレな見た目ではありません。視線の流れを自然に誘導する構成、伝えたいことがパッと目に入る情報設計、スマホでも見やすいレイアウト、そして読み手の感情を動かすビジュアルや言葉選び…それらすべてが“デザイン”です。

見た目の美しさと、情報のわかりやすさが合わさってはじめて「読んでもらえる」「理解してもらえる」「行動してもらえる」LPになります。

LPは“見た目の良さ”じゃなくて、“伝わり方の良さ”が大事なんだよ。伝わった先に、動いてくれる人がいるんだからね。

はくにゃん

2. 成果を出すLPに必要な要素とは？

成果を出すLP（ランディングページ）には、単に情報を並べるのではなく、ユーザーの感情の流れに寄り添った構成が求められます。以下は多くの成功LPに共通する基本的な構成要素です。

1. ファーストビュー（第一印象）
   • サイトを開いた瞬間に「自分ごとだ」と思ってもらうことが目的。
   • キャッチコピー・サブコピー・ビジュアル・CTA（行動ボタン）を簡潔に配置。
2. 共感できる悩みや課題の提示
   • 「そうそう、それが困ってたんだよね」と思えるような言葉で、読み手の悩みを代弁します。
   • 同時に、「このまま放置するとどうなるのか？」という問題提起も有効です。
3. 解決策としてのサービス紹介
   • 商品やサービスが、その悩みをどう解決してくれるのかを端的に伝えます。
   • 機能や特徴を説明するだけでなく、“どう役立つか”にフォーカスするのがポイントです。
4. 信頼・安心を生む要素（社会的証明）
   • 導入企業数、レビュー、受賞歴、利用者の声、メディア掲載実績などを提示。
   • 「他の人も使っている」という心理的後押しになります。
5. CTA（Call To Action）
   • 行動につなげるボタン。文言・色・配置の工夫で誘導力が大きく変わります。
   • 「無料で試す」「今すぐ相談する」など、具体的かつ抵抗の少ない表現がベストです。

これらを“読み手の心の動き”に合わせて順番に配置することで、スムーズに読んでもらい、自然に行動してもらえるLPになります。

読んでもらって、理解してもらって、動いてもらう。LPの役割は、静かだけど“営業トークと同じ”なんだよ。

はくにゃん

3. ファーストビューで離脱を防ぐコツ

訪問して最初の3秒で「読むか離脱するか」が決まると言われるほど、ファーストビューはLPの命とも言えるパートです。ここでは、視覚・感情・情報の3つの要素をバランスよく配置することが重要です。

キャッチコピーで“自分ごと化”

• 読み手が抱えるであろう悩みや課題を、短く的確な言葉で表現することで「自分に関係ある」と感じさせます。
• “煽る”より“共感”を意識して書くと効果的。

サブコピーでベネフィットを明確に

• 「このサービスを使うとどう変われるのか？」を一言で示す。
• 数字や具体的な言葉が入っていると説得力が増します。

ビジュアルでイメージを補う

• 写真やイラストは、“誰向けなのか”“どういう場面か”を視覚的に伝える手段。
• 人物写真は感情移入を促し、実物の商品画像は信頼感を生みます。

CTAボタンの初期配置

• ユーザーが「気になる」と思った瞬間にすぐ動けるよう、ファーストビューに1つ目のCTAを設置しておきましょう。
• 色はコントラストがあるもの、文言は「申し込む」ではなく「無料で始める」など心理的ハードルが低いものがおすすめです。

スマホ表示にも配慮

• スクロールせずに要素が見える設計を意識し、縦長すぎない構成に。
• フォントやボタンのタップしやすさも考慮しましょう。

“これは自分のことかも”って思ってもらえるかが勝負の分かれ目！そのための言葉と見た目を、ちゃんと“最初に”置いておくんだよ。

はくにゃん

4. 共感から納得へ：構成の流れを整える

ランディングページでは、「読み手の心の動き」に沿った自然なストーリー展開がとても大切です。いきなりサービスの説明を始めるのではなく、まず“共感”からスタートし、“納得”を積み上げて、“行動”へと導いていくのが理想の流れです。

ステップ1：悩みの共感を引き出す

• ターゲットが抱えていそうな悩みや課題を、具体的なシーンで描写することで「自分のことだ」と感じてもらう。
• 「時間がない」「選び方がわからない」「うまくいかなかった」といった“あるある”を使うと共感されやすくなります。

ステップ2：その悩みを放っておくリスクを提示

• 「今のままだとどうなるか？」を想像させ、不安や焦りを自然に喚起する。
• ただし煽りすぎず、“親切な気づき”としてのトーンを意識しましょう。

ステップ3：解決策としての提案

• 読み手の状況にフィットした“理想の未来”を提示し、その実現手段としてサービスを紹介します。
• 「○○な人には、□□のような仕組みが合っています」のような流れが効果的です。

ステップ4：他社との違いや特徴を明確に

• 類似サービスがある中で、なぜこのサービスがより良いのかを、シンプルにかつ印象的に伝えましょう。
• 比較表・ビフォーアフター・実例などを使うとわかりやすくなります。

このように、あたかも“親身な営業トーク”のような構成にすることで、読み手が自然と納得し、行動へのハードルを下げることができます。

伝える順番をちょっと工夫するだけで、“聞く気がなかった人”が“ちょっと気になってきた”に変わるんだよ。

はくにゃん

5. 信頼をつくる要素とは？

サービスの魅力や利便性に納得してもらえたとしても、多くの人が最後の一押しをためらうのは「信頼できるかどうか」という不安があるからです。LPでは、この“あと一歩”を後押しするための「安心材料」をしっかり提示することが欠かせません。

利用者の声（レビュー・インタビュー）

• 実際に使った人の感想は、説得力と共感を生み出します。
• 写真付きのコメントや、動画インタビューがあると信ぴょう性が高まります。
• 「◯歳・◯◯業のAさん」など、属性が見えると自分と重ねやすくなります。

社会的な実績

• 受賞歴や導入企業数、メディア掲載などは、第三者の視点での証明となります。
• 「業界No.1」「導入実績10,000社以上」などは、視覚的に目立つ場所に入れましょう。

よくある質問（FAQ）

• 契約や料金、途中解約など、ユーザーが不安に感じやすいポイントを先回りして説明します。
• 疑問が解消されると、行動へのハードルが一気に下がります。

保証・サポート体制の明示

• 「30日間返金保証」「いつでも解約OK」「24時間チャットサポート対応」などの情報は、見やすく大きく表示。
• 「何かあっても大丈夫」という安心感が、信頼を生みます。

これらを単に“並べる”のではなく、自然な流れで紹介することで、「このサービスは信頼できそうだ」と感じてもらいやすくなります。

信頼って、“証拠”と“配慮”の積み重ねなんだよ。小さな不安を、ひとつずつ丁寧にほどいてあげることが大事なんだ。

はくにゃん

6. CTAボタンで迷わせない

CTA（Call To Action）は、ユーザーに行動を促す「ボタン」や「リンク」のことです。申し込み・資料請求・無料トライアルなど、目的に応じたアクションを明確に伝える役割があります。

ページの内容に納得しても、最後の一押しが曖昧だったり、見つけにくかったりすると、せっかくの興味が離脱に変わってしまうことも。だからこそ、CTAボタンは“迷わせない設計”が重要です。

デザインと配置のポイント

• 色・サイズ：目立つ色でありながら、ページ全体のデザインと調和させる。画面内で一目でわかる大きさにする。
• 配置場所：ファーストビュー、ページ中盤、ラストなど、複数設置するのが基本。読んでいて「ちょっと申し込みたくなったな」と思った瞬間にボタンがあると行動しやすくなります。
• 余白の取り方：周囲にスペースを取り、ボタンが孤立して目に留まりやすくする。

文言（コピー）の工夫

• 「申し込む」ではなく「無料で始める」「〇〇を体験する」など、具体的で前向きな言葉を選ぶとクリック率が上がります。
• 押した後に何が起こるかを明示（例：「30秒で完了」「入力は1分」）すると、安心感につながります。

スマホ表示での見え方も重要

• スクロール中にも自然に現れるよう、固定ボタンやフッターCTAの活用も効果的です。
• タップしやすいサイズと余白を確保し、指での操作を考慮した設計にしましょう。

CTAは、LP全体の“出口”であり、“入り口”でもあります。どこで・どんなタイミングで・どんな言葉で促すかを丁寧に設計することで、ユーザーの気持ちと動きをつなぐ強力な導線になります。

ボタンひとつで“やめとこう”が“やってみようかな”に変わること、実はよくあるんだよ。

はくにゃん

7. デザインで意識したいポイント

LPのデザインでは「見た目が美しいか」よりも、「情報がどう伝わるか」「どこに注目が集まるか」を意識することが重要です。ここでは、成果につながるデザインの具体的な工夫を紹介します。

情報の“余白”と“整理”

• 情報を詰め込みすぎると、どれが大切な情報かがわからなくなります。
• セクションごとにしっかりと余白を取り、要素同士の“間”を活かすことで、視認性と可読性が大幅にアップします。

フォントの使い方

• タイトルや重要なメッセージは大きく・太く、それ以外は細く・控えめにと、視線の流れを意識したメリハリを。
• 色も1ページ内で3色程度に抑え、強調したい箇所にアクセントカラーを使いましょう。

ビジュアルの意味を考える

• 写真やイラストは、単なる装飾ではなく“意味”を持たせることが重要です。
• 例えば、ユーザーがサービスを使っている様子、効果が出ているシーンなど、イメージを具体化することで説得力が増します。

視線の流れをガイドする

• 人は「Zの字」や「Fの字」に視線を動かすと言われています。視線誘導の設計を意識して、重要な情報を配置しましょう。

スマホ対応は“必須”

• PCと比べて、スマホは1画面に表示される情報量が限られるため、情報の順序や見せ方がよりシビアになります。
• フォントサイズ、ボタンのタップしやすさ、縦スクロールのテンポなど、スマホファーストで考えることが成果につながります。

デザインは“飾る”んじゃなくて、“伝える”ためにある。ちゃんと読まれて、理解されて、動いてもらえる形にしていこう。

はくにゃん

8. まとめ：LPは“伝わる設計”がすべて

ランディングページで最も重要なのは、読み手に「これはまさに自分のためのサービスだ」と思ってもらえることです。そのためには、ただ見た目を整えるだけでなく、「誰に・何を・どう伝えるか」を徹底的に設計することが求められます。

どんなに良いサービスでも、伝わらなければ選ばれません。LPは、広告のクリック後に最初に接する場であり、ここでの印象がすべてのスタート地点です。

• 悩みに寄り添う言葉を使えているか？
• 説明の流れが自然で読みやすいか？
• 信頼を感じられる“証拠”があるか？
• 行動（CTA）への道筋がはっきりしているか？

これらをひとつずつ丁寧に見直すことで、LPは「伝えるページ」から「動かすページ」へと進化します。

見た目の美しさよりも、“伝わる構造と空気感”が、コンバージョン率を押し上げる鍵になります。

“デザインのうまさ”じゃなくて、“伝わりやすさのうまさ”がLPでは効いてくるよ。伝えたいことがちゃんと届けば、自然と“動いてくれる人”も増えていくんだ。

はくにゃん

TAKETIN調査兵団

編集長

某企業のマーケティング部に勤務するも、「もっと自由に世界を調査したい！」と謎の衝動に駆られ、TAKETIN調査団を立ち上げる。最初はブログだったが、いつの間にか団員（読者）が増え、気づけば編集長に。本人いわく「気づいたら編集長になっていたので、責任感はそこそこです」とのこと。