会員制ビジネス事業を展開するにあたり重要な要素の1つに会員制サイトの構築がありますね。
けれど、会員サイトを自前で制作する場合、多大な手間と費用がかかります。
本筋のビジネス以外でお金を多くかけるのは、事業を始めて間もない頃は極力避けたいものです。
今回は、ご自身で会員制サイトを構築する場合に役立つと思われる知識をご紹介します。
自作するならWordPressが主流
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主にブログ運営目的で使用されるWordPressですが、それだけではなく様々な目的に応用できます。
そもそもWordPressは、無償で公開されているブログ作成プログラムとして有名になりました。
フリーソフト的な位置づけで公開されたため、誰でも自由に改良や再配布が可能になり、世界じゅうから技術者たちが知恵を持ち合って開発に加わりました。
利用者がどのようなニーズを持っているかをリサーチしてバージョンアップが度々行われ、やがてはwebサイトのコンテンツを管理・表示できるまでに至りました。
W3Tech3という調査サービスの統計によると、2018年3月3日時点でWordPressのCMS市場シェアは世界で60.2%を占めており、圧倒的な知名度があります。
もともと無料で使えることから費用がかからず、プログラム言語などの専門知識に疎くてもサイトが作成できるとあって、ユーザーは日本国内でも増え続けています。
専用のソフトウェアをダウンロードする必要が無く、管理画面をインターネットブラウザ上で開けるのも人気の一因です。
WordPressで構築するならプラグインが必要
世界中で高いシェアを持つWordPressではありますが、さすがに基本スペックだけでは会員制サイト構築は難しいのが現状です。
ブログは基本的に情報を公表することを目的としているため、会員管理などの秘匿性のある機能を追加するには別途プログラムを追加する必要があります。
このプログラムのことをプラグインと呼びます。
プラグインには様々な性能を持つものがあります。
webサイト内のページを一覧表示するサイトマップを自動生成したり、お問い合わせフォームの作成が可能になるものがあります。
プラグインの種類には公式プラグインと非公式プラグインがあります。
WordPressの公式サイトにアクセスし【プラグイン】のタブを選択すると、50,000種類以上のプラグインが登録されています。
これらを公式プラグインと呼びます。
安全性が公式サイトにて確認されているため、安心して利用できます。
web制作業者が販売している有償のプラグイン、個人サイトなどで無償公開されているプラグインは非公式プラグインと呼ばれます。
こちらは機能性が高いものもある反面、ウィルスのような悪意のあるプログラムに侵されているリスクがあります。
またサポート体制に不安がある場合もあります。
初心者は安心できる公式プラグインを使う方が確実です。
会員サイトが作成できるプラグイン3選
プラグインはその多くが英語で表記されており、英語アレルギーのある方は設定方法を理解するのに時間がかかってしまうケースが多いようです。
どのような商品を購入するにせよ、機能を選ぶ際にはある程度どのようなことができるのかを吟味して選びたいものです。
顧客管理などの直接売上に直結しない事務作業にかける時間的コストは、経営者としてはできる限り避けなければなりません。
ここではとても簡単に会員サイトを作成できるプラグインから、事業の拡大に応じで出て来るニーズに対応できるプラグインを3つほど紹介していきます。
- WP-Members
- Simple Membership
- TAKETIN To WP Membership
それではWordpressにログイン認証機能を実装できるプラグインを紹介します。
WP-Members
プラグインの主な特徴
かつてはWordpressで会員サイトと言えばこれといわれたほど、有名なプラグインです。
会員向けコンテンツを作成でき、ログインしていないと見ることができないサイトを簡単に作成できます。
メリットとデメリット
とても簡単に作成できるので、取っ付きやすさについてはダントツだと思います。
しかし、ログイン認証だけの機能に特化したものなので、いざ有料の会員サイトとして運用したくなったり、会員にブロンズ・シルバー・ゴールドといったランク付けが必要になったすると、もう手に負えなくなります。
まとめ
ログイン認証のみ必要といったケースにはお薦めできます。
- 公式プラグイン
- プラグインURL:https://ja.wordpress.org/plugins/wp-members/
- 支払い機能:なし
- 会員ランク作成:なし
Simple Membership
プラグインの主な特徴
経験者の声として役に立ったという口コミが多いのが【Simple Membership】です。
会員制ビジネスを考えるときに必ずといってもいいほど、出てくるのは会員ランクです。
ブロンズ・シルバー・ゴールドといいた会員ランクがあり、そのランクに応じたコンテンツを見せたいというニーズです。
販売者側としては、松竹梅といった価格設定をして収益を最大化したい思惑があるので、その価格プランに応じたコンテンツを用意したくなるものです。
多くのプラグインは単独では会員の種類を制御できず、別のプラグインも併せて準備する必要があります。
しかしSimple Membershipは単発ではありますが有料会員の課金設定が可能で、その他の基本的な機能であるログインやパスワードの再設定などにも対応しています。
WordPress上の画面でも一部日本語が表示されていることもあり、比較的使用しやすい部類に入ります。
※(さすがに返信用のメールテンプレートなどは全て英語のため、和訳とまではいかなくとも、一般的に使われそうな日本語に直さなければなりませんが)
メリットとデメリット
有料の会員サイトを運営可能。
継続課金には対応していないので、定期決済やその決済が出来なかった時に会員ログインをさせなくするといった込み入った作り込みはできない。
ただ実際に使用している方の声をweb上でも集めやすいので、操作や設定で分からないことがあったら参考になる情報をチェックしやすいのも魅力です。
まとめ
Paypalで支払いも受け付けれるので、売り切りの会員向けコンテンツを販売するのであれば、お薦めできます。
- 公式プラグイン
- 配布元URL:https://ja.wordpress.org/plugins/simple-membership/
- 支払機能:Paypalによる単発決済。定期課金には非対応。
- 会員ランク作成:可能
TAKETIN To WP Membership
プラグインの主な特徴
TAKETIN MPという販売・決済・顧客管理システムと連携させて、会員サイトを構築するプラグインです。
使い勝手は、前述のSimpleMemberShipとよく似ていますが、異なる点としては継続決済に対応している点です。
月額会員として料金を支払っているユーザーのみ、ログインできる会員サイトを構築可能。
その他、ブロンズ・シルバー・ゴールド(名前は適当)といった会員ランクを作成して、会員ランクに応じたコンテンツを表示させることができます。
固定ページは、非会員向け。トップページや記事投稿(カスタム投稿)は会員向けコンテンツという位置づけになっています。
メリットとデメリット
定期課金型の会員制度との連携は複雑なので、汎用的なプラグインでは対応ができないが、このプラグインは対応出来る。
プラグイン自体は無料だが、TAKETIN MPは有料の販売管理システム。
「誰でもみれるブログのうちの一部分だけ会員コンテンツである」といった運用には向かない。
まとめ
- 公式プラグイン
- 配布元URL:https://ja.wordpress.org/plugins/simple-membership/
- 支払機能:単発決済。定期課金にも対応。
- 会員ランク作成:可能
4.おわりに
ここまでWordPressを使った会員制サイト構築について簡単にご紹介してきました。
会員管理にかかる費用削減を目的とする場合、無料のツールを使用できるのは大きなアドバンテージになります。
ただし、自前での構築には専門的な知識のあるスタッフとその方の時間が必要ですし、やり方に不安が残るケースも多いと思います。
その際は無理せず専門の業者を頼った方が無難です。
お読み頂いた方のご参考になれば幸いです。